2. 桃源句碑
(表)店番に種蒔く暇ありにけり
(裏)稲城市制二十周年記念
榎本桃源(1905~1976):明治38年、稲城村坂浜に生まれる。
本名:吉重(ヨシシゲ)。多摩地区の小学校中学校の教員・校長を歴任し、その後、稲城市教育長、稲城俳句連盟会長等を勤める。
桃源十句は次の通り。
梅の山冷ゆれば歩むいたずらに
一山に神と仏と実梅熟れ
分蜂の湧き立つている新樹かな
一銭五厘の縁日恋し夏の寺
境内の一隅照らす栗の花
魚棲まぬ川となりつつ葛の花
飴玉の缶美しき種を採る
糸瓜見ている楽しさを知らぬ人
走り負け木の実を孫と拾いけり
一芸として生花に実南天